「ロゴが必要になりとりあえず制作依頼しないといけない…」
ロゴが必要になる場面は、人生の中では少ないので
どこから手を付けていいのか迷う方も多いのではないでしょうか?
この記事では
【ロゴの制作依頼】をかける前に「ロゴの設計図」を作ることで
自分の求めるイメージに対し
ストレートに進める手順についてまとめました。
ロゴのイメージの作り方
ロゴにはいくつかのメッセージが含まれています。
ロゴに込めたい内容をまとめるのは、図の「C」の部分です。
ロゴは通常5~10年使用することが多いので
気持ちの上では自然とロゴに含めたいメッセージは増えやすくなります。
ロゴを使用する立場(依頼者)の方は
どちらかというと
・働く会社に対しての想い
・自分たち(会社)が大切にしていること
が気持ちの上で強くなり
ロゴを見る(取引先などの)お客様に与える印象が後回しになる傾向です。
ロゴを制作するデザイナーは
・依頼者の想い
・依頼者のお客様に持って欲しいロゴの印象
の2つの視点を合わせてイメージを作っていきます。
再度、同じ図ですが
これらを踏まえて「C」の部分に特化してロゴの制作を進めます。
逆に言うと「A」と「B」の部分はバッサリカットします。
これは「A」と「C」を捨てているのでなく
それぞれが重なった部分にフォーカスをするということで
ロゴという小さなデザインに
多くのメッセージを濃縮してコンパクトにまとめる作業になります。
「C」は「A」と「B」があって初めて存在するので
ニュアンス的には「捨てる」のではなく「カット」します。
ロゴの構成を決める
先ほどの過程ではロゴに込めるメッセージをコンパクトに
まとめることを説明しました。
例)ロゴに込めたいメッセージ
→ 安心・安らぎ・明るい未来・健康・充実した人生・難しくない・乗り越える
このメッセージをコンパクトにすると…
→ 安らぎ・明るい未来・健康
3つに絞りました。
※ ロゴにメッセージが多くなると、複雑なデザインになりがちで
ロゴの印象 < ロゴでメッセージを表現する
…というようにロゴのインパクトは落ちやすくなります。
メッセージに優先順位をつける
慣れていないと、この工程がロゴの制作で一番難しい部分に感じます。
先ほどの例を使うと
→ 【安らぎ】・【明るい未来】・【健康】
これに優先順位をつけます。
イメージ的には
優先順位1番のメッセージをロゴのメインにデザイン。
2番目、3番目の順にデザインに加味する。
例)優先順位1位 → 安らぎ
優先順位2位 → 明るい未来
優先順位3位 → 健康
分かりやすいロゴにするのでしたら
優先順位1位は思いっきり強調することがおススメです。
ロゴの制作で重要なこと
通常、ロゴを作い始める前にヒアリングをします。
この際に
・お客様の(会社)の経営理念
・経営者の想い
・これまでに歴史
などを聞くことは勿論ですが
依頼者様が
良いと思うロゴデザインを数点、画像で見せていただき
実際の画像で確認することで
イメージがズレることを防ぎやすくなります。
これは写真でもいいですし、スマホのスクショでも大丈夫です。
「優しさ」と「可愛さ」を持ったロゴにしたい
というご要望をいただくことがあります。
その際に
「優しさ」も「可愛さ」も
100人の依頼者様がいたら
100通りの好みのデザインがあります。
デザイナーから提案することはありますが
その背景にお客様の考えや
希望とするデザインの映像を
デザイナー自身の脳裏に焼き付ける必要があります。
デザインで迷わない為に
やっとの思いで独立した
念願の新商品の発売にたどり着いた
などという場合は特に、ロゴに対する想いは熱くなります。
そんな時は沢山考えても
依頼者様の求めるロゴにたどり着けないことがあります。
依頼者様がデザイナーの提案する
①ラフ案(大まかなデザイン)を不採用にする理由を
箇条書きでいいので明確に説明
②画像を使って具体的にどこが良くて
どこのをどのようにしたいかを説明
これができない時は、発注者様のイメージが固まっていないことが
多く感じられます。
気持ちが入り過ぎて、デザインに具体性が出せない時です。
このような場合は
【リコールのかかった車を
修理の設計図を無しで修理するようなもの】
と同じでどんなに優れた整備士でも
必要な修正をすることが困難になります。
時間をかけてでも
始めからロゴの制作をやり直すことが近道に感じます。
まとめ
ロゴは一度作ると5年~10年と長い期間利用することがほとんどです。
長い期間使うロゴが、そこで働く人や取引先をはじめ多くのお客様に
見られます。
想いを込めたロゴを形にするためにも
ロゴの制作の依頼をする前の思考や画像の用意も含めた
情報整理を元に一つのデザインに絞り込んでゆく作業が
磨き上げられたロゴのデザインに繋がります。