デザイナー選びでハズレを引かない方法

お店を運営しているとデザインを依頼する場面が発生します。例えばホームページ・チラシ・名刺・お店や会社のロゴなど…

そんな時に初めて出会うデザイナーにお仕事を依頼したけれども
「予想していたイメージと全然違っていた」そのような経験はありませんか?

デザインを依頼するときに失敗しないためのポイントについて説明していきます。 

依頼前の準備

やり取りがしたことないデザイナーへの依頼の場合には、イメージのすり合わせに時間をかけることが必要になってきます。理由としては、注文される方が要望されるイメージが千差万別だからです。「シンプルにカッコいいイメージ」「可愛いイメージ」という指示内容だけでは浮かんでくる映像は人によって全く異なるからです。

ザックリとした大まかなイメージだけを伝えるだけで進めてしまうと、デザイナーがラフで出したものを見て全く違うということがよくあります。これを防ぐためにすることは、①デザインの方向性をある程度自分で決めている。②大まかなデザインの印象は持っているが方向性はデザイナーと一緒に作っていく。このどちらかのやり方で進めるかを決めておく事で進め方に違いが出てきます。

①デザインの方向性をある程度自分で決めている

このパターンの場合は、具体的に写真などの画像と、言葉で説明することができるようにすることで精度があがります。あらかじめ参考となるイメージのバナーやホームページなどの画像を用意してどのような印象を誰に与えたいのかをハッキリさせましょう。

ピンタレスト」などで希望のイメージの画像のURLを複数デザイナーに送り、どのような共通点があるか?どの画像のどの部分が気に入っているなどを伝えると効果的です。全く違うデザインの方向性のものではなく統一されたものにすると分かりやすいです。

②大まかなデザインの印象はあり方向性はデザイナーと一緒に作っていく

こちらのパターンですと制作に時間が長めにかかることになりがちです。どの方法でデザインを進めるにしても、通常はデザイナー側が着手する前にヒアリングをしそれに沿ってイメージを固めていく流れです。大まかなイメージしか決まっていない場合にはイメージを固めるための工程数を細く増やしてイメージの精度を高めていく方法が多くあります。

デザインは基本的に【決定してから次の工程に進める】が鉄則です。「思うままに指示してデザインを作ったけどやっぱり気に入らないので作り直したい」というケースはあり得るパターンです。この場合は作り直しの工程数も時間も大きくなるのでその分の料金が発生するのが通常です。



どんなデザインでも最終的に納品するデザインは1つですが、決定に至るまでにいくつものデザインを制作するのか?によって料金は大きく変わります。トラブルで多いのが事前の取り決めに無い、無料修正を強要したり、新しいデザインを追加料金無しで制作を強要することです。

例えば…、「家を設計図の通りに作ったけど、建ててみたらイメージと違ったから予算はそのままで、もう1軒の別の家を建てる」というのは成り立ちません。デザインも同様に、最終的に1つのデザインに絞り込む作業を進めるので、その結果、出来上がったものがイメージと違うのは自己責任となり、無料修正の範囲を超えるものには、追加料金と更に制作時間が発生するのは当然のことです。

イメージの背景が説明ができる

デザイナーに対して商品のコンセプトや、購入されるお客様の客層やニーズについて説明し、どのような印象を持ってもらえるようにしたいかも事前に伝えるべき内容です。デザインの詳細が具体的に決まっている場合であっても、これらを説明することによってデザイナーからより良い提案を受けることも可能になります。

キャッチフレーズについて

前の項目について明確な答えを持ってるケースですと、キャッチフレーズについても決定がしやすくなります。デザイナーに任せるのか自身で用意したものにするのかを決めておきましょう。キャッチフレーズは、商品の認知度や売上に大きな影響を与えます。事前のリサーチをして決定することが必要です。キャッチフレーズに対しての知識がない場合は、デザイナー相談して進めるか別に外注することをお勧めします。個人の感覚だけでは根拠に欠けます。

制作のルールを決める

実際にデザインに着手するまでに、やることが多く感じる方も多いと思います。しかしこれらを決めることによって、制作が始まった時のやり取りや修正回数が大幅に削減することが可能になります。さらにルールを決めることによって、制作によって生じるトラブルを避けることも可能になります。

予算・修正回数・納期・著作権の譲渡などは明確に決めておくべき内容です。修正回数については、無料修正の回数や範囲・有料となる場合の修正内容。この他にラフの提案数なども明確に決めておきお互いがこの取り決めを守るように契約書を交わすことが無難です。納得のいくものを追求するのであれば納期は長めに設定しましょう。

制作が始まってからの注意点

デザイナーとイメージのすり合わせを頻繁にしましょう。もしこの工程が面倒に感じるようであれば制作物にイメージが反映される確率が大幅に落ちます。また、初めの段階ではイメージのすり合わせや具体的な指示をしていたものが、進めていくにつれて疲れてしまうことがあります。

自分の持ってるイメージを相手に伝えるということは想像以上に手間と労力がかかります。この段階でのポイントとしては、「どのようなイメージにしたいから〇〇を○○に修正したい」というように具体的に指示を出しましょう。出来れば画像と文章を織り交ぜて行う他に、Zoomを使用して画面共有しながら行うことの方が早道に思える場面も少なくありません。途中の修正指示を怠ってしまい、後から大幅な修正をすることは時間も費用もかさんでしまうことが多くあります。

伝え忘れてはいけないポイント

デザイナーとやり取りしている担当者が決済者の場合は問題がないのですが、デザインを最終的に承認するのが担当者の上司だった場合などはよくある話です。このようなケースの場合は着手する前にデザイナーにもそれを伝えておきましょう。担当者の指示通りにデザインしたものが、担当者の上司の一言で大幅に違うデザインになってしまった。なんてことはよくある話です。

このような状況も含めての納期や予算などが、大幅な修正が原因で予算や納期がオーバーしてしまわないように注意が必要です。

デザイナーの選び方について

知人に紹介してもらう、クラウドソーシングを使う、広告代理店を使うなどの方法がありますが、予算としては広告代理店が高くクラウドソーシングやフリーランスなどに頼む方が安くなる傾向です。デザイナーによっては得意なデザインが異なります。過去の制作物(ポートフォリオ)を確認してクオリティーの確認し、依頼前に相談という形でメールを送ってみて明確で分かりやすい返答が来るようであれば制作もスムーズにいくことが想像できます。

単にデザインのクオリティーだけでなく、円滑なコミュニケーションができるか責任感が感じられるかについてもチェックすることをお勧めします。納期を守らない方も一定数いるので納期に関してはある程度余裕を持っておくことが無難です。

まとめ

デザインの制作物の依頼が多いようであれば同じデザイナーに継続して依頼することで、イメージの共有が容易になります。デザイナー選びで失敗するというのは単にデザイナーのスキルだけの問題だけではなく、イメージのすり合わせ不足や具体的な修正指示が出せないことも多くあると感じています。デザイナーにデザインが専門ではない方が修正指示を具体的に出せるようにまとめてみました。

・依頼前の準備では、イメージを固めて画像と文章で説明できるようにする
・イメージの背景として「何故このデザインにしたいのか」「どのような印象を与えたいのか」について説明できるように
・キャッチフレーズは見る人に刺さる内容にする。誰が用意するのか、根拠をもったものを用意する。
・制作のルールを決めて、契約書を作ることが安全
・制作が開始してからも随時、指示・相談し納得してから進める。曖昧のままでは進めない。
・デザインに対しての最終決定者が他にいる場合は伝え、可能であれば事前にデザインの方向性を取り決めておく
・デザイナー選びは、過去の制作物(ポートフォリオ)でクオリティーの確認とコミュニケーションが分かりやすく円滑か確認する

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